8月2日は「学制発布記念日」。学制発布(がくせいはっぷ)は、日本で初めて近代的学校制度を定めたものです。
この記事では、学制発布記念日の由来・起源についてご紹介します。
学制発布記念日とは
学制発布の背景
学制発布記念日は、日本の近代教育制度の基礎を築いた重要な日である。
1872年8月2日、太政官から「学事奨励に関する被仰出(おおせだされ)書」が布告され、これが学制発布の起源となった。この日は、日本の教育制度が一新され、近代的な学校制度が確立された日として記念日に定められている。
<太政官とは?>
日本の歴史の中で二度登場する、政治を動かす最高の機関のことを指します。一度目は、大宝律令が制定された奈良時代から始まり、司法・行政・立法の三つの役割を果たしていました。つまり、法律を作り、それを実行し、法律に基づいて裁判を行うという、今でいう政府の役割を果たしていました。
二度目は、明治時代初期になります。この時期には、幕府に代わって新たに政府が作られ、その中心となる機関が太政官でした。この太政官は、明治元年(1868年)から内閣制度が整備される1885年まで存在し、その間、国の政策を決定し、行政を運営していました。
学制発布と近代学校制度
学制発布は、日本の近代学校制度の確立に大きな影響を与えた。学制発布により、全国規模の近代教育法令が初めて公布され、それまでの教育制度が一新された。
当時の学制では下等小学4年間、高等小学4年間の4・4制が定められ、これが日本の近代学校制度の基礎となった。この制度は、その後の教育改革に影響を与え、現代の教育制度につながっている。学制発布記念日は、このような歴史的な変革を称え、その意義を後世に伝えるための日である。
学制発布記念日150周年の行事とイベント
学制発布から150年を迎えた記念行事の概要
2022年(令和4年)9月4日には、全国規模の近代教育法令である「学制」が公布されてから150年を迎え、これを記念した様々な行事が開催された。文部科学省はWebで記念式典を開催し、また、国立劇場では大規模な記念式典が行われた。これらの行事は、学制発布の重要性を再認識し、その歴史的な意義を讃えるためのものである。
天皇皇后両陛下の御臨席の下での行事
天皇皇后両陛下の御臨席の下での行事は、学制発布150年を祝う最も重要なイベントの一つであった。
国立劇場で開催された記念式典には、天皇皇后両陛下の他、岸田文雄内閣総理大臣、細田博之衆議院議長などが出席した。総理は祝辞で、「天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、学制150年記念式典が挙行されますことは、誠に慶(よろこ)ばしく、心からお祝い申し上げます」と述べ、学制発布の重要性とその150年の歴史を讃えた。