WBC2026の侍ジャパンに種市篤暉投手が名を連ねたことで、なぜ選ばれたのかが気になる人は多いはずです。
この記事では、代表選出の根拠を「球威」「決め球」「起用の幅」に分けて、ストレートとフォークを軸に分かりやすく整理します。
さらに、NPBの年度別成績からも裏付けを取り、短期決戦で効く投球術として言語化します。
種市篤暉がWBC2026で選ばれた理由
種市投手は「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC」の出場選手一覧に掲載されており、代表メンバーとして公式に扱われています。
球団(千葉ロッテマリーンズ)も、侍ジャパン出場予定選手として種市投手が選ばれた旨を告知しています。
この前提のうえで、選出理由を分解すると「空振りを奪える武器」「先発としての実績」「短期決戦での起用の広さ」の3点に集約できます。
理由1:国際試合で通用しやすい“空振りが取れる球”を持っている
代表選考では、守備や運の要素を減らせる「奪三振」の価値が上がりやすいです。
種市投手はストレートとフォークを軸に空振りを取りにいけるタイプで、本人も武器がその2つである旨を語っています。
またフォークは、落ち方が一様ではなく複数の軌道に見える点が指摘されており、打者の読みを外しやすい決め球になり得ます。
理由2:NPBでの先発実績とイニング消化力が評価されやすい
短期決戦でも、試合を作れる先発は「計算できる投手」としてベンチの選択肢を増やします。
種市投手はNPB公式記録で、2024年に147回1/3、2025年に160回2/3を投げています。
さらに2025年は防御率2.63、奪三振161という数字が残っており、長い回を投げながら失点を抑える力が成績で裏付けられます。
理由3:短期決戦で効く「先発・第2先発・短い回」の適性がある
WBCのような大会は、登板間隔や投手運用が流動的になりやすいです。
そのため「先発として試合を作れること」と「武器がはっきりしていて短い回でも勝負できること」を両立できる投手は使い勝手が良いです。
種市投手は先発として投球回を積み上げてきた一方で、勝負球が明確なストレートとフォーク型でもあるため、役割を可変にしやすい投手像に当てはまります。
種市篤暉は何がすごい?強みを一言でわかりやすく
種市篤暉投手の強みは、真っ直ぐで押し込み、フォークで仕留め、配球で主導権を握り続けられる点にあります。
つまり「力で有利を作って、決め球で終わらせて、展開に合わせて組み立てを変えられる投手」です。
ストレート:球速だけでなく“体感速度”を作れる
種市投手のストレートは、球速そのものだけでなく、打者が差し込まれるように感じやすい球質を目指して磨かれています。
本人もストレートを生命線と位置づけ、最速だけでなく平均球速も上げたい意図を語っています。
ストレートの出力が上がると、試合を通して150キロ台を継続しやすくなり、打者は強く振り切りにくくなります。
また高めのストレートを意図して投げる練習もしていると話しており、縦の見え方で空振りやフライを取りにいく設計が見えてきます。
さらに「綺麗な真っ直ぐになってきている」という手応えも語っており、単なる球速ではない質の改善がテーマになっています。
この積み重ねが、打者の判断を遅らせる“体感速度”につながり、フォークの効きまで底上げします。
フォーク:落差・見え方で空振りと凡打を両立できる
種市投手の最大の武器はフォークだと、本人の発言やパ・リーグの取材記事でも繰り返し整理されています。
フォークはストライクゾーンに近い軌道で来て、最後にボールゾーンへ落ちるため、打者のスイング判断を狂わせやすいです。
実際にフルカウントからフォークで三振を奪う場面が紹介されており、苦しいカウントでも「最後に落とす」で勝負できる決め球になっています。
また本人は右打者のほうが感覚が良いと語っており、右打者のインコースへフォークを投げ込む使い方も取材で具体例が出ています。
一方で、追い込んでからはゾーン内のフォークが良くない場合があるとも語っており、できるだけワンバウンド気味の低めで空振りを取る狙いも明確です。
この「見せて落とす」と「落とし切る」を使い分けられる点が、空振りと凡打を両立できる理由になります。
フォームと間:打者のタイミングを外して強い球を生かせる
種市投手はストレートの状態が落ちたときに見直すポイントとして、左肩の開きや動きのタイミングなどを挙げています。
実際に左肩の開きが早くなることが納得いくストレートを妨げる要因だと話しており、フォームのタイミングが球質に直結しているタイプです。
またストレートを速くするためにフォームの重要性を語っており、フォームが整うほど出力と再現性が上がる設計になっています。
打者は球速だけでなく、リリースまでの“間”や腕の振りの揃い方でもタイミングを取っています。
そのためフォームが安定している投手ほど、強い球を同じ見え方で出せるぶん、打者のスタートを遅らせやすくなります。
ゲームメイク:ピンチで配球を変えて失点を抑えられる
種市投手は同じ配球にならないように気をつけていると語っており、打者の狙いを固定させない意識が強いです。
具体的には、序盤はストレートや縦変化を中心に組み立て、途中から最大の武器であるフォークを厚めに使う傾向が記事で整理されています。
つまり最初からフォークを見せ過ぎず、打者の目とスイング軌道を作ってから決め球を通す発想です。
さらにカーブは三振を取る球ではなくカウントを取る球という認識だと語っており、武器球種を助けるための“手段”を明確に使い分けています。
こうした配球の整理ができる投手は、ピンチで無理に同じ勝ちパターンを押し付けず、状況に合わせて失点を小さくできます。
球種を分解:ストレート・フォークを軸にした投球術
種市篤暉投手の投球は、ストレートで押し込み、フォークで仕留める設計が中心です。
本人もストレートを「最速もアベレージも」上げたい意図を語っており、出力の土台を強くする方向性がはっきりしています。
そのうえでフォークは、落差を優先して「遅くてもいいから落差を出す」と明言しており、決め球としての完成度をさらに上げる狙いが読み取れます。
ストレートの強み|“伸びる球”がなぜ武器になるのか
ストレートは、速さがあるほど打者のスイングの開始を遅らせやすいです。
開始が遅れるほど、同じ球速でも差し込まれやすくなります。
さらに高低を使うことで、打者の視線とスイング軌道を揺さぶれます。
種市投手はキャンプから意図的に高めのストレートを投げる練習をしていると語っており、高さで勝負する発想を取り入れています。
高めで空振りを取る条件(コース・出し入れ)
高めのストレートで空振りを狙うときは、打者の狙い球を下に固定させる準備が重要です。
低めの変化球を先に見せて、打者の目線を下げてから高めを通すと効果が出やすいです。
コースは真ん中高めよりも、やや内寄りか外寄りの高めのほうが“芯を外しやすい”です。
打者が最短距離で振りにくい位置に置くことで、空振りかファウルにしやすくなります。
この高低の設計は、フォークの落ち方をより大きく見せる下準備にもなります。
見せ球としての使い方(カウントを有利にする)
高めのストレートは、空振りだけでなく「次の球を効かせるための見せ球」にもなります。
初球や早いカウントで高めを一度通すと、打者は意識を上に残しやすくなります。
意識が上に残った状態でフォークを落とすと、打者は止まりにくくなります。
種市投手は「ストレートに磨きをかけたい」と入団時点から語っており、武器の土台として真っ直ぐを重視してきた流れがあります。
この“真っ直ぐで有利を作る”考え方が、短期決戦での再現性にもつながります。
フォークの強み|決め球として成立する理由
フォークは、打者にストライクに見せて最後にボールへ落とせるため、空振りを取りやすい球種です。
種市投手はフォークに自信があると早くから語っており、武器としての優先順位が一貫しています。
さらに近年は「スプリットと落差の大きいフォークを2種類で投げたい」と話しており、落ち方の幅で勝負しようとしています。
ゾーン内に見せてゾーン外へ落とす(見極め対策も含む)
フォークを決め球にするには、最初にストライクに見える軌道が必要です。
そのためには、リリース直後の角度をストレートに近づける意識が効きます。
種市投手は「遅くてもいいから落差を出す」と語っており、球速よりも“最後の落ち”を優先している点が特徴です。
見極められやすい相手には、ストライクゾーンの端に一度通してから、次は同じ見え方でゾーン外へ落とすと迷いを作れます。
この迷いが増えるほど、打者は強く振り切れなくなります。
右打者・左打者で狙う場所を変える
種市投手は「フォークは右の方が感覚は良い」と語っており、右打者への使い方に手応えがあるタイプです。
実際に右打者のインコースへフォークを投げ込んで空振りを取る場面が紹介されており、内側で勝負できるのが強みです。
右打者の内側に落ちる球が入ると、打者は踏み込みが鈍りやすくなります。
踏み込みが鈍ればストレートにも差し込まれやすくなり、表裏の関係が成立します。
左打者には、外側に逃げるように見せて低く落とす設計が噛み合いやすいです。
外へ逃げる意識を作れれば、内寄りストレートも見せ球として活きます。
“補助球”の使い方|ストライクを取る変化球とその役割
ストレートとフォークが軸でも、試合を安定させるには「先行ストライクを取る球」が必要です。
種市投手はカーブを「三振を取る球ではなくカウントを取る球」と位置づけています。
またスライダーは縦に落ちるものや逆曲がりなど、意図せず変化が出ることも含めてバリエーションが増えていると語られています。
さらにツーシームは、相性や狙いに応じて右打者のインコースに多めに使うことがあると説明しています。
先行ストライクの作り方(初球/不利カウント)
初球はストレートで押すか、カーブでストライクを取りにいくと組み立てが楽になります。
カーブでストライクが取れると、打者は“待つ”選択をしにくくなります。
不利カウントでは、ボールになりにくい高さやコースでストレートを入れて立て直すのが基本です。
そのうえで次の一球をフォークにするのか、スライダーで目線をずらすのかを選べる状態が理想です。
ストレート・フォークを生かすための組み立て
補助球の役割は、打者の狙いを一箇所に固定させないことです。
スライダーで横や斜めの要素を足すと、打者のスイング軌道を散らせます。
カーブでタイミングを遅らせると、ストレートがより速く感じられます。
ツーシームを内側に見せると、打者は踏み込みを強くしづらくなります。
その結果、フォークの落ち際でバットが止まりにくくなり、空振りが増えやすくなります。
配球・投球術の核|ストレート⇄フォークの「見え方」を揃える
ストレートとフォークで最も大事なのは、打者に同じ腕の振りに見せることです。
同じ見え方ほど、打者の判断はリリース後まで遅れます。
判断が遅れると、ストレートは差し込みやすくなり、フォークは止まりにくくなります。
種市投手はストレートがうまくいかない要因として「左肩の開きが早くなる」ことを挙げており、見え方を整えるためにフォームを重視しています。
同じ腕の振りで打者の判断を遅らせる
腕の振りが揃うほど、打者は球種を“回転”や“沈み”で見分けるしかなくなります。
その状態でストレートを一度高めに通すと、打者は上への意識を残します。
上への意識が残ったままフォークが落ちると、スイングは空振りになりやすいです。
逆にフォークを先に見せてからストレートを通すと、打者は下を意識して押し込まれやすいです。
カウント別の狙い(0-0/追い込んだ後/四球を避けたい場面)
0-0では、ストレートで“今日の出力”を見せるか、カーブでストライクを先に取るのが組み立ての起点になります。
追い込んだ後は、フォークかスプリットで落とし切るか、高めストレートで目線を上げてから落とす流れが噛み合います。
四球を避けたい場面は、ストレートをゾーン内で勝負しつつ、打者が張っている方向に応じてツーシームやスライダーで芯を外す選択が有効です。
種市投手は「フォークとスライダーがあれば十分」とも語っており、軸を太くして勝負する姿勢が短期決戦向きです。
種市篤暉の成績(NPB)で裏付ける「代表級」の根拠
代表級かどうかを数字で確認するときは、防御率だけで結論を出さないことが重要です。
種市篤暉投手は投球回を積みながら奪三振も伸ばしており、短期決戦で効きやすい「自力でアウトを取る力」が成績に表れています。
年度別成績の推移|防御率・投球回・勝敗だけで判断しない
2023年は136.2回で157奪三振、2024年は147.1回で148奪三振、2025年は160.2回で161奪三振を記録しています。
投球回が増えても奪三振が大きく落ちていない点は、出力と再現性が両立しているサインになります。
一方で2025年は被本塁打が13本と増えているため、良い年でも「何で失点したか」まで見ておくと評価が安定します。
見るべき基本指標:防御率/投球回/奪三振/与四球
防御率は結果として分かりやすい一方で、守備や得点状況の影響も受けやすい指標です。
投球回は起用の軸になれるかを示し、先発としての信頼度の目安になります。
奪三振は「打球が飛ばないアウト」を増やせるため、短期決戦でブレを小さくしやすい要素です。
与四球は失点の起点になりやすく、国際試合でも自滅を減らすための重要ポイントです。
チェックしたい応用指標:K/BB/WHIP/被本塁打
K/BBは奪三振を与四球で割った指標で、三振で取り切る力と不用意な歩かせ方の少なさをまとめて見られます。
WHIPは投球回あたりにどれだけ走者を出したかの目安で、出塁の許し方をざっくり把握できます。
被本塁打は一発で失点が動くため、強打者が並ぶ相手ほど「最悪を避ける設計」ができているかの確認に向きます。
主要指標まとめ(表)|「何がすごい」を数字で一発理解
ここでは直近3年の代表級ポイントが一目で分かるように、奪三振と制球に関わる指標を中心に整理します。
| 年度 | 投球回 | 防御率 | 奪三振 | 与四球 | K/BB | WHIP | 被本塁打 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 136.2 | 3.42 | 157 | 45 | 3.49 | 1.24 | 12 |
| 2024 | 147.1 | 3.05 | 148 | 38 | 3.89 | 1.13 | 5 |
| 2025 | 160.2 | 2.63 | 161 | 50 | 3.22 | 1.15 | 13 |
奪三振が取れる=短期決戦で失点が減りやすい
短期決戦では守備や打球運のブレを小さくするために、三振でアウトを積み上げられる投手の価値が上がります。
種市投手は直近3年でいずれも奪三振が多く、試合を作りながら「自力で切る」要素を確保できています。
与四球を抑える=強打者相手に自滅しにくい
四球が減ると、単打や一発での失点が「まとめて大きくなる」パターンを抑えやすくなります。
種市投手は2024年に与四球38でK/BBが3.89まで伸びており、武器球で勝ちながら無駄な出塁を減らせた年だと読み取れます。
2025年は与四球が50に増えていますがK/BBは3.22を維持しており、崩れ切らずに戦力化できる下限の高さが見えます。
打者タイプ別の傾向|対右・対左/得点圏/打順別
公式サイトで一覧として確認できるデータは年度別の基本成績が中心のため、ここでは「どう見れば傾向を掴めるか」を軸に整理します。
フォークが効く打者・効きにくい打者の見分け方
フォークが効きやすいのは、ストレートに差し込まれやすく、スイングが縦方向に強い打者です。
逆に効きにくいのは、ゾーン管理が上手く、低めの見極めが速い打者です。
このタイプ相手には、フォークを「空振り狙い」だけでなく「凡打狙い」に切り替えて、ストレートで押し込む回数を増やす発想が安定します。
被本塁打を減らすための攻め方
被本塁打を減らす鍵は、追い込むまでに真ん中寄りの高めを減らし、狙い打たれやすい高さに長く置かないことです。
ストレートでカウントを取りたい場面ほど、コースを端に寄せて「強く振られても芯を外す」意識が効いてきます。
フォークを見極められた試合では、早いカウントからストレートで押し切る回と、変化球でカウントを作る回を混ぜて、打者の狙いを固定させないことが重要です。
WBC2026での想定役割:先発?第2先発?起用法をシミュレーション
WBCは投球数制限と休養規定があるため、先発投手でも「長く投げ切る」より「決められた球数で最大化する」発想が重要になります。
この条件下では、ストレートとフォークで三振を取りにいけて、先発もロングも想定できる投手は運用が組みやすいです。
先発起用の強み|立ち上がりから主導権を握れる
WBC2026はラウンドごとに投球数の上限が定められており、一次ラウンドは1試合65球が目安になります。
そのため先発の現実的な役割は、4〜5回前後までにテンポ良くアウトを積み上げて、継投を有利にすることです。
種市投手はNPBで2025年に160回2/3を投げており、複数回を安定して進める経験値があります。
また2025年は161奪三振を記録しており、打球事故を減らすアウトの取り方を持ち込めます。
先発でテンポ良く奪三振が取れると、相手に流れを渡しにくく、次の投手へ“良い形”で繋げやすいです。
第2先発(ロング)起用の価値|試合の流れを切る“第二の先発”
WBCの投手運用は、序盤から継投が前提になりやすく、早い回で先発が降りる展開も起こります。
そこで価値が上がるのが、3回や4回から入って複数イニングを消化できる第2先発の役割です。
種市投手はストレートの平均球速を上げる意図を語りつつ、フォークは「遅くてもいいから落差」を優先して磨く方針を示しています。
このタイプは、試合途中の“流れが悪い場面”で入っても、球威と落差で空振りを取り直しやすいです。
ロングで2〜3回を切れれば、終盤の勝ちパターンの枚数を温存でき、チーム全体の投手運用が安定します。
短い回でも強い?|出力を上げて1イニングを取り切る発想
短い回は、配球を絞って出力を上げやすく、球威型の投手がさらに強くなりやすいです。
種市投手はストレートで上の球速帯を目指す意思を明確にしており、短い回でギアを上げる想定とも相性が良いです。
またWBCは休養規定があり、1試合で50球以上投げると4日休養、30球以上でも1日休養が必要になります。
終盤の1イニングを20球前後で抑えられると、次の試合でも起用の選択肢が残りやすいです。
つまり「短い回で確実に取り切る」こと自体が、大会のルール面からも価値になり得ます。
相性が良い相手像|パワー型/選球眼型でプランを変える
パワー型の打者には、ストレートで差し込みつつ、フォークでバットの軌道を崩して空振りか凡打に誘導する設計が噛み合いやすいです。
種市投手はフォークを2種類で投げ分けたい考えを示しており、落ち方の違いで読みを外す狙いが作れます。
一方で選球眼型には、フォークの“見極め”が前提になるため、先にストライクを取って追い込む工程が重要です。
種市投手はカーブを「カウントを取る球」と位置づけており、武器球に頼り切らずにカウントを整える発想を持っています。
このため相手のタイプに応じて、フォークで仕留める回と、先にストライクを集めて追い込む回を切り替えられるのが強みになります。
代表選考で評価されやすいポイント:短期決戦の“勝てる条件”
WBCのような短期決戦では、普段のシーズンとは違う条件が勝敗に直結します。
とくにWBC2026はラウンドごとに投球数の上限があり、登板後の休養規定も細かく定められています。
この前提があるからこそ、代表投手は「限られた球数で失点を減らす能力」と「次の試合まで計算できる安定性」が重視されやすいです。
三振が取れる投手は国際試合で価値が上がる
投球数に上限がある大会では、1イニングを最小のリスクで終わらせることが重要です。
三振は打球が飛ばないため、守備や打球運に左右されにくいアウトの取り方になります。
また奪三振は投手が自力で奪えるアウトだと整理されており、投手の力を直接反映しやすい指標だとされています。
短期決戦では「守備に頼らずアウトを増やせる投手」が、試合のブレを小さくしやすいです。
種市篤暉投手はストレートとフォークで空振りを取りにいける投球設計を持っているため、この条件と噛み合います。
四球を減らせる投手は計算しやすい
四球はアウトを取らずに走者を出すため、失点リスクと球数増の両方を招きやすいです。
WBC2026は投球数の上限があるので、四球が増えるほど「予定していた回数まで投げ切れない」事態が起こりやすくなります。
奪三振と与四球の関係は、投手の安定性を測る軸として扱われやすく、K%やK-BB%のような考え方でも整理されています。
代表では継投が前提になるため、四球を抑えて想定通りにアウトを積み上げられる投手ほど、ベンチがプランを立てやすいです。
球種が少なくても成立する「武器の完成度」が高い
短期決戦は登板間隔が不規則になりやすく、投手は毎回のコンディションが同じになりません。
そのときに強いのは、球種の多さよりも「武器が明確で、同じ狙いを再現できる」投手です。
WBC2026は大会としてピッチクロックも導入されるため、迷いなくテンポ良く投げられる設計がより重要になります。
種市投手は最大の武器としてフォークが語られており、追い込んでからはゾーン内に残るフォークを避けて低めに落とし切る意識も示されています。
このように勝負球の役割が言語化されていて修正方針も明確な投手は、短期決戦の中でも「同じ勝ち筋」を再現しやすいです。
不安点・課題もセットで理解:さらに信頼できる見方
どんな代表投手にも強みと同じだけ課題があります。
課題まで把握しておくと、試合中の修正や起用意図が読みやすくなります。
種市篤暉投手の場合は「球数の増え方」「フォークに寄りすぎたとき」「コンディションの作り方」が要点になります。
球数が増える展開の原因(四球/ファウルで粘られる)
球数が増える最大の入口は四球です。
2025年のNPB公式記録では、種市投手の与四球は50となっており、内容の良い試合でも球数が膨らむ余地が残ります。
また2ストライクからファウルで粘られると、球数が増えるだけでなくボール先行から四球にも繋がりやすいです。
実際に2ストライクから粘られて四球を与えた場面が紹介されており、終盤の一打に繋がる「前段の粘り」がリスクになります。
本人も失点する場面は四球が絡むことが多いと振り返っており、四球を減らすことが課題として言語化されています。
短期決戦では投球数制限があるため、四球と長い打席が重なると予定より早く降板しやすくなります。
フォーク依存のリスクと“対策された時”の次の一手
フォークが最大の武器であるほど、相手は「見極め」と「低めを切る」対策を徹底してきます。
その結果としてフォークが見送られ始めると、ストライクを取りにいった球が甘くなり、痛打や球数増につながります。
種市投手自身もフォークの状態が良くない時期があることを認めたうえで、フォークのイメージがある中でストレートを選んで三振を取れた点を良かったと振り返っています。
これは「武器が効かない日でも、別ルートで勝負できる」ことを示す材料になります。
さらに本人はフォークを2種類で投げ分けたい考えを示しており、同じ“落ち球”でも軌道の幅で読みを外す方向に進化させています。
対策されたときの次の一手は、ストレートでストライクを先に取り、スライダーやカーブでカウントを整えてから落ち球を通す形です。
実戦では新球カーブを使って空振りを取った場面も紹介されており、フォーク一本化を避ける準備も進んでいます。
コンディション管理:短期決戦での調整と再現性
短期決戦は登板間隔が一定になりにくく、調整の難易度が上がります。
種市投手は2020年9月に右肘内側側副靭帯再建術を受けたことが球団公式で発表されています。
長期のリハビリを経て2022年に実戦復帰し、2023年以降は先発の一角として投球回を伸ばしてきた経緯も紹介されています。
この背景がある投手にとっては、出力を上げる日と抑える日のメリハリをつけて、フォームの再現性を守ることが重要です。
短い間隔で投げるときほど、フォークの抜け方がズレやすく、ストレートの出力も落ちやすいです。
そのため大会中は「フォークが落ちない日でも勝てる設計」を前提に、ストレートで取るストライクを増やし、球数を抑えて次戦の選択肢を残す運用が現実的です。
他の代表投手と比べた時の差別化:チーム内での価値
侍ジャパンの投手陣は、先発で試合を作る投手もいれば、短い回を強い球で押し切る投手もいる構成になりやすいです。
その中で種市篤暉投手の価値は、先発級のイニング耐性を持ちながら、ストレートと落ち球で三振を取り切れる「中核の役割」を担える点にあります。
公式の出場予定選手一覧でも投手が複数名並ぶ中に種市投手が入っており、チーム内での役割分担の一角として見られます。
球威型投手との役割の違い(序盤で押す/終盤で抑える)
球威型の投手は、短い回で最大出力を出して抑えるときに強さが出やすいです。
一方で種市投手は、NPB公式記録で2025年に160回2/3を投げており、先発として複数回を積み重ねる土台があります。
この土台がある投手は、試合の序盤から中盤にかけて「相手に流れを渡さずに回を進める」役割で価値が出ます。
さらに種市投手はフォーク系を2種類で投げたい意向を語っており、球威だけに依存せずに決め球でアウトを完結させられます。
終盤の一発勝負型と比べると、種市投手は「回をまたいで勝ち筋を作る」ほうに強みが寄ります。
制球型投手との違い(勝負球の破壊力)
制球型の投手は、四球を減らして打たせて取る設計で試合を安定させやすいです。
一方で国際試合は強打者が揃いやすく、打たせて取るだけだと打球の質で押し切られる場面も増えます。
種市投手の差別化は、ストレートとフォークで空振りを奪える点にあります。
NPB公式記録でも2023年は奪三振157、2024年は奪三振148、2025年は奪三振161と、複数年で奪三振が高い水準にあります。
またフォークはいろいろな軌道で落ちると分析されており、打者の読みを外して勝負できる材料になります。
制球だけで勝負する投手と比べて、種市投手は「最後に取り切る一球」があることが強みになります。
継投プランでのハマり方(相手打線の並びで考える)
短期決戦の継投は、相手打線を一巡させるかどうかよりも「どの山場を誰で断つか」が重要になります。
種市投手は先発実績があるため、通常の先発だけでなく、早い回で継投になったときの第2先発としても想定しやすいです。
相手が積極的に振ってくる並びなら、ストレートで押し込んでフォークで落とす形がハマりやすいです。
相手が見極めに寄る並びなら、フォークを見せ過ぎずにストライク先行を作ってから落とし切るほうが安定します。
この「攻め急ぐ相手には空振りで断つ」「待つ相手には先行して断つ」を同じ軸球で切り替えられることが、チーム内での使いどころを増やします。
観戦が10倍楽しくなるチェックポイント(初心者でも分かる)
種市篤暉投手はストレートとフォークの状態がそのまま結果に出やすい投手です。
だからこそ観戦では最初の数回で見るポイントを絞ると、一気に分かりやすくなります。
初回のストレートの出力とコースで“今日の状態”が分かる
初回はストレートの球威と狙いがいちばん見えやすい時間帯です。
種市投手は春季キャンプから意図的に高めのストレートを投げる練習をしていると語っています。
そのため初回から高めに強い球が入る日は、真っ直ぐで押し込める可能性が高いです。
逆に高めを狙っても抜けてボールが増える日は、球数が増えやすいです。
種市投手はストレートが良くない原因のひとつとして左肩の開きが早くなることを挙げています。
立ち上がりで上半身が早く開くと甘いコースに入りやすいので、初回のコースはその日の目安になります。
フォークの落ち方(縦/斜め)で打者の反応が変わる
種市投手の最大の武器はフォークだとパ・リーグ公式の記事で整理されています。
種市投手は今季に向けて、140キロ台のスプリットと落差の大きいフォークを2種類で投げたい考えを示しています。
捕手もスプリットとフォークで球速差があり、落ち方が良いとコメントしています。
観戦では表示球速が速めの落ち球はスプリット寄りで、遅めでストンと落ちる球は落差フォーク寄りと考えると理解しやすいです。
また右打者の内角へフォークを投げ込んで空振りを取る場面が紹介されています。
本人もフォークは右打者のほうが感覚が良いと話しています。
内角へ食い込む落ち方が出ている日は、右打者相手の空振りが増えやすいです。
一方で真縦に落としたい意識も語っているため、縦に落ち切るかどうかも見どころです。
追い込んでからの配球パターンに注目する
追い込んでからはストレートかフォークで勝負する場面が増えます。
種市投手はフォークとスライダーがあれば十分だという考えを述べています。
さらにカーブは三振を取る球ではなくカウントを取る球だと語っています。
そのため序盤や不利カウントでカーブが増える日は、先にストライクを取りにいくプランだと読めます。
追い込んだ後に高めストレートを見せてから落ち球を選ぶ日は、目線を上下に動かす狙いだと考えられます。
追い込んだ後に落ち球が続く日は、フォークの切れに自信があるサインになりやすいです。
追い込んでもフォークが高く抜けると粘られやすいので、球数の増え方にも注目すると面白いです。
よくある質問(FAQ)
種市篤暉はWBC2026で先発?中継ぎ?どっちになりやすい?
結論としては、先発と第2先発の両方が現実的です。
WBC2026は投球数の上限が定められており、一次ラウンドは1試合65球が目安です。
さらに1試合で50球以上を投げると最短でも4日休養が必要になるため、先発でも長い回を固定しにくい大会です。
この条件では、4回前後までの先発か、序盤で崩れた試合を立て直す第2先発が価値を持ちます。
種市投手はNPBで先発として投球回を積み上げており、複数回をまとめる適性があります。
一方で決め球が明確なので、短い回でも勝負を完結させやすい点が起用の幅につながります。
種市篤暉は何がすごい?一番の武器は?
一番の武器はフォーク系の落ち球です。
本人もフォークを軸に組み立てる前提で語っており、勝負球としての位置づけが明確です。
またフォークとスライダーがあれば十分だという考えも示しており、武器の完成度で勝負するタイプです。
そのうえでストレートは最速と平均の両方を上げたい意図を語っており、土台の出力でフォークの効きまで押し上げています。
種市篤暉の成績(NPB)はどこを見れば評価できる?
まずは投球回と奪三振と与四球をセットで見るのがおすすめです。
投球回は先発として計算できるかの目安になります。
奪三振は短期決戦でブレを小さくしやすい要素になります。
与四球は球数増と失点の起点になりやすいので、安定性の確認に直結します。
加えて被本塁打も見ておくと、強打者が並ぶ相手へのリスク管理が読みやすくなります。
メジャー級打者に対して通用するポイントは?
通用の鍵は、ストレートで押し込んでからフォークで空振りを取り切る流れを作れるかです。
相手の選球眼が高いほど、フォークを見極められた前提でストライク先行を作る必要があります。
種市投手は落ち球の軌道を真っ直ぐに寄せたい意識を語っており、打者の判断を遅らせる方向に取り組んでいます。
またWBC2026はピッチクロックが導入されるため、テンポの中でも再現性を崩さないことが重要になります。
投球数上限と休養規定がある大会なので、四球を減らして球数を抑えるほど起用の価値が上がります。
まとめ:種市篤暉がWBC2026で“勝ち筋”になり得る理由
武器が明確で再現性が高い投手は短期決戦で強い
種市篤暉投手がWBC2026で評価される軸は、ストレートの球威で有利を作り、フォークで勝負を終わらせられる点にあります。
この「押してから落とす」が成立すると、守備や打球運のブレに頼らずにアウトを積み上げやすいです。
さらに先発の土台があるため、先発でも第2先発でもハマりやすく、ベンチの起用の幅を広げられます。
観戦では初回のストレートの出力と、高めを使えるかどうかを見ると、その日の勝負の形が読みやすくなります。
追い込んだ後にフォークが低めへ落ち切る日は、短い回でも強く、勝ちパターンのピースとして期待しやすいです。
成績と投球術の両面から見ても代表入りは納得できる
成績面では投球回を積み上げながら奪三振も取れており、短期決戦で価値が上がりやすい要素を満たしています。
投球術の面では、ストレートとフォークの見え方を揃え、状況によって補助球でカウントを作る発想が整理されています。
このため、武器が通る日は押し切り、通りにくい日は別ルートで試合を壊さないという“下限の作り方”も期待できます。
次にやることとしては、直近の登板を1試合だけでいいので見返して、初回のストレートの高さと、追い込んだ後の決め球が何かをメモしてみてください。
そのメモを続けると、相手打線のタイプによって配球がどう変わるかまで見えてきて、WBC本番の起用意図も読みやすくなります。
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