WBC2026の「予備登録メンバー」は、実は①本登録30人に入る前の“候補ロースター”と、②投手だけをラウンド間で入れ替えできる「DPP(予備登録投手)」の2種類に分けて理解すると一気にスッキリします。
最終ロスターの要件(30人/投手・捕手の最低人数)と、入れ替えが起きるタイミング・手続きの前提を、ニュースの見方まで含めて最短で整理します。
本登録30人(最終ロスター)とは?
人数・内訳ルール(投手・捕手などの要件)
本登録30人は、WBCで実際に試合へ出場できる「最終ロスター」です。
WBC2026の最終ロスターは「最大30人」で編成されます。
内訳の最低条件として「投手は少なくとも14人」「捕手は少なくとも2人」が求められます。
つまり、投手を14人にした場合は、残り最大16枠を捕手と野手で組む設計になります。
| 項目 | WBC2026の最終ロスター要件 | 読み替えのポイント |
|---|---|---|
| 登録人数 | 最大30人 | この枠に入っている選手だけが試合に出場できます。 |
| 投手 | 少なくとも14人 | 短期決戦で投手運用が過密になる前提の下限です。 |
| 捕手 | 少なくとも2人 | 捕手は代替登録の扱いでも特別に重視されます。 |
本登録に入ると何が変わる?(帯同・出場資格・起用の前提)
本登録に入る最大の意味は「大会で起用できる選手」として正式に承認されることです。
ベンチ入りや出場は、この最終ロスターに載っていることが大前提になります。
監督やコーチは、最終ロスターの範囲でしか打順や投手交代を組めません。
そのため、候補ロースターに名前があっても、本登録へ上がらない限り試合での起用対象にはなりません。
ファン目線では「発表された30人=その時点で出場資格のあるメンバー」と理解すると混乱が減ります。
発表〜開幕までに起きやすい変更(辞退・故障・保険/許可の問題)
最終ロスターは提出後も、状況次第で差し替えが起きることがあります。
最も多いのは故障で、WBCIが「参加が難しい状態」と確認した場合に代替登録が認められる仕組みです。
このとき基本は「投手は投手」「野手は野手」という同種入れ替えで進みます。
捕手は別で、負傷により捕手が2人未満になる場合は捕手の補充が優先される設計です。
また、発表後でも保険の条件や所属球団の許可、契約上の事情によって直前に辞退や変更が出ることがあります。
WBC2026では最終ロスターの提出期限が2026年2月3日と明記されており、発表から開幕までの短い期間に判断が動くケースも想定されます。
入れ替えの細かい適用タイミングや手続きは、後半の「入れ替えルール3パターン」で整理します。
予備登録メンバー(候補ロースター)とは?
予備登録の目的:直前の辞退・故障・調整遅れに備える“候補リスト”
候補ロースターは、最終ロスター30人を確定させる前にWBCIへ提出しておく「追加や差し替えのための候補リスト」です。
大会規程では、最終ロスターに入る選手は事前に承認された候補リストに載っていることが前提になります。
そのため候補ロースターは、直前に辞退や故障が出たときに「すぐ代替登録できる選手」を用意しておく役割を持ちます。
言い換えると、候補ロースターは“保険”であり、載っているだけでは試合に出られる状態ではありません。
なぜ公開されない/されにくい?(交渉中・許可待ち・保険審査など)
候補ロースターは、選手本人の意思確認だけでなく、所属球団やリーグとの調整が同時並行で進むことが多いです。
また参加にあたっては、選手の状態確認や手続きの都合で確定まで揺れやすい事情があります。
この段階で候補名を公表すると、最終的に参加できなかった場合に誤解や混乱が起きやすくなります。
そのため、候補ロースターは「水面下で提出して運用するが、一般公開は限定的」という扱いになりやすいです。
予備登録→本登録に上がる典型パターン(追加招集が起こる理由)
候補ロースターから本登録へ上がる典型例は、最終ロスター提出後に負傷が確認されて代替登録が必要になったケースです。
規程上は、負傷で外れた選手は原則としてその大会の残り試合に戻れない扱いになります。
代替で入る選手は、基本的に投手なら投手、野手なら野手という同種の置き換えになります。
捕手は例外的に重要で、捕手が2人未満になる状況では捕手の補充が優先される設計です。
結果として、ニュース上は「直前に追加招集」や「差し替え」と見えますが、実務的には候補ロースターからの昇格として処理されます。
【重要】入れ替えルールは3パターンで理解すると早い
WBCの入れ替えは「DPPで投手だけラウンド間に入れ替える仕組み」と「故障や辞退で代替登録する仕組み」と「保険や許可の問題で直前に差し替わるケース」の3つに分けると早いです。
パターンA:予備登録投手(DPP)で「ラウンド間に投手だけ」入れ替えできる
DPPとは:本登録30人とは別に“最大6人の投手”を控えとして用意
DPPは、本登録30人とは別に「控えとして登録しておく投手リスト」です。
2026年は各チームが最大6人の投手をDPPとして用意できる形で説明されています。
DPPの投手は最初から試合に出られるわけではなく、入れ替えで最終ロスターに入った時点で出場対象になります。
いつ入れ替え?:1次ラウンド終了後に最大4人/準々決勝終了後に最大2人
2026年のDPPは、入れ替えのタイミングがラウンド間に限定されています。
具体的には1次ラウンド終了後に最大4人まで投手を入れ替えられます。
さらに準々決勝終了後に最大2人まで投手を入れ替えられます。
合計すると最大6人まで「後半ラウンド用の投手」に差し替えられる設計です。
運用イメージ:1次Rを凌ぐ投手・決勝R用の切り札を分けて用意
1次ラウンドは連戦になりやすく、投手の消耗が早いです。
そのため序盤を回す投手と、後半ラウンドで勝負所を任せる投手を分けて構想しやすくなります。
先発候補を後半に残しつつ、序盤はロング要員やマッチアップ要員でしのぐといった設計がしやすいです。
注意点:一度外れた投手の再登録・同一投手の再招集可否の考え方
2026年のDPPは「入れ替え人数とタイミング」が公式記事で明示されています。
一方で「一度外れた投手を同じ大会中に戻せるか」は、細目として大会規程で確認する性質の論点です。
参考として2023年の公式規程では、DPPでロスターから外れた投手は大会中に再登録できない扱いが定められていました。
ニュースで「入れ替え」や「再合流」という言葉が出ても、実際に出場できるかは最終ロスター登録の有無で判断すると安全です。
パターンB:故障・急な辞退による「代替登録」(最終ロスター提出後も起こり得る)
前提:WBCIの確認(診断書/所定手続き)と承認が必要
故障や病気などで継続参加が難しくなった場合は、WBCIの確認と承認を経て代替登録が行われます。
原則として書面での申請と承認が必要で、承認前に代替選手を試合で起用することはできません。
故障と認定された選手は、その大会の残り試合に参加できない扱いになります。
入れ替えの基本:投手は投手、野手は野手(捕手は条件付きで重要)
代替登録の基本は「投手は投手で置き換え」「投手以外は投手以外で置き換え」です。
捕手は例外的に重要で、捕手が2人未満になる状況では捕手での補充が求められます。
この設計は、試合運営上の最低限として捕手人数を確保するためです。
“いつ試合に出られる?”の注意(ラウンド中の適用タイミング)
代替選手は登録できても、すぐに試合へ出られない場面があります。
公式規程の整理では、捕手以外が1次ラウンド中に負傷した場合、代替選手は次のラウンド開始まで出場できない扱いが示されています。
捕手だけは例外で、捕手が2人未満になる状況では次の試合から起用できる扱いが示されています。
つまり「代替登録の発表=即日ベンチ入り」とは限らない点が注意です。
パターンC:保険・所属球団/リーグの許可・契約事情で「直前に変更」
保険問題で“出たいのに出られない”が起きる理由
WBCは代表活動である一方、選手は所属球団との契約下にあります。
そのため大会参加には、保険条件のクリアや球団側の同意など、競技外の条件が絡むことがあります。
近年は保険条件が焦点になるケースが報じられており、発表後でも参加不可に転じる要因になり得ます。
発表後に差し替えが出る典型シナリオ(許可待ち→NG/条件変更など)
代表側が候補として調整していても、最終局面で保険条件が整わず参加できないことがあります。
また球団の方針変更やコンディション確認の結果によって、直前に辞退や差し替えが起きることもあります。
このときは候補ロースターから代替候補が選ばれ、最終ロスターの差し替えとして処理されます。
ファン目線では「なぜ発表後に変わるのか」を、故障と同列に見ず「制度や契約の条件で変わる枠」として分けて理解すると整理しやすいです。
本登録30人と予備登録の「違い」を比較表で一発整理
比較の観点:人数/公開性/途中参加/入れ替え条件/手続き
ここは「その瞬間に試合へ出られるかどうか」で線を引くと迷いません。
本登録30人は出場資格そのものですが、候補ロースターとDPPは出場資格ではなく入れ替えの材料です。
| 観点 | 本登録30人(最終ロスター) | 予備登録(候補ロースター) | 予備登録投手(DPP) |
|---|---|---|---|
| 人数 | 最大30人です。 投手は少なくとも14人で捕手は少なくとも2人です。 | 各国がWBCIへ提出する候補名簿です。 人数は発表形態が統一されているとは限りません。 | 最大6人の投手を別枠で用意できます。 |
| 公開性 | 公式発表されるのが基本です。 | 交渉や手続きが絡むため公表されないことがあります。 | 公式記事などで一覧が示されることがあります。 |
| 途中参加 | この枠に入っていれば試合に出場できます。 | 載っているだけでは試合に出場できません。 | 呼び上げで最終ロスターに入ってから試合に出場できます。 |
| 入れ替え条件 | 負傷や辞退などで代替登録が認められる場合があります。 | 代替登録の補充元として使われます。 | 1次ラウンド終了後に最大4人の投手を入れ替えられます。 準々決勝終了後に最大2人の投手を入れ替えられます。 |
| 手続き | 各国が提出しWBCIが受理した時点で有効になります。 | 差し替え時は所定申請とWBCIの承認が前提になります。 | ラウンド間の規定枠で最終ロスターを更新する形で運用されます。 |
(差別化)ファン向け:ニュースを見るときのチェックポイント5つ
まず記事が「最終ロスター入り」を指しているのかを確認します。
次に「DPPからの昇格」なのか「負傷による代替登録」なのかを見分けます。
ラウンド間の入れ替えは投手だけが対象だと押さえます。
代替登録は原則として次ラウンドから起用で捕手だけ例外がある点に注意します。
保険や所属球団の許可という文言が出たら競技外要因による直前変更だと整理します。
なぜDPP(予備登録投手)が導入された?短期決戦ならではの背景
球数制限・休養日・連投制限が采配に与える影響
WBCは短期間に試合が集中するため、投手の消耗が勝敗へ直結しやすい大会です。
WBC2026は球数制限があり、1次ラウンドは1試合65球まで、準々決勝は80球まで、決勝ラウンドは95球までと整理されています。
さらに休養ルールもあり、1試合で50球以上投げた投手は最低4日、30球以上なら最低1日の休養が必要です。
連投した投手にも休養が必要になるため、ブルペンを使い切ると翌日に一気に苦しくなります。
この制約があると、序盤で投手を使い過ぎたチームほど後半で選択肢が減りやすくなります。
そこでDPPがあると、ラウンド間に投手だけを入れ替えて“後半用の新しい腕”を確保できるため、短期決戦の弱点を補いやすくなります。
投手の“役割設計”が勝敗を分ける(先発・ロング・勝ちパの考え方)
DPPは、最初から最強投手を全員そろえるためというより、ラウンドの進み方に合わせて投手陣を組み替えるための仕組みです。
2026年はDPPとして最大6人の投手を用意でき、1次ラウンド後に最大4人、準々決勝後に最大2人を入れ替えられる形で説明されています。
これにより、序盤はロング要員や複数回を投げられる投手で“試合を落とさない設計”をしやすくなります。
一方で後半は、短いイニングを最大出力で抑える投手や、相性でぶつけたい切り札を“温存して投入する設計”がしやすくなります。
また歴史的には、後半ラウンドでスター投手が投げる可能性を高めて大会の魅力を上げる意図も語られてきました。
要するにDPPは、球数と休養の制約が強い大会で、投手運用を現実的に成立させるための制度だと理解すると腑に落ちます。
よくある質問(FAQ)
Q. 予備登録メンバーは公式に公開されるの?
公式に一律で公開される仕組みだと断定はできません。
直近大会の公式規程では、最終ロスターの選手は各国がWBCIへ提出する「Available Player List」に含まれている必要があると示されています。
ただし「Available Player Listを一般公開する」こと自体は規程本文からは明記が確認できません。
そのため実務上は、交渉や手続きが完了していない段階の候補が広く公開されないケースが起こり得ます。
Q. 本登録30人に入ったら絶対に大会に出る?
本登録30人に入っても、全員が必ず試合に出場するとは限りません。
出場できる資格を得るのが本登録であり、実際に起用するかは采配と試合展開次第です。
また大会中に負傷が確認されて代替登録になった場合は、その負傷選手は残り試合に参加できない扱いになります。
Q. DPPの投手はベンチ入りする?いつ合流する?
DPPの投手は、最終ロスターに入るまで試合に出場できる状態ではありません。
2026年のDPPは、1次ラウンド後と準々決勝後に投手を呼び上げられる仕組みとして説明されています。
最終ロスターに入っていないDPP投手は、直近大会規程では所属球団の指示に従ってスプリングトレーニングに留まるよう求められる運用が示されています。
合流の現実的なタイミングは、ラウンド間の入れ替えが確定して最終ロスターへ登録された後だと考えるのが安全です。
Q. 野手もDPPみたいに途中で入れ替えできる?
DPPは投手専用の仕組みとして説明されています。
野手の途中入れ替えは、基本的に故障や病気などでWBCIの確認と承認を経た「代替登録」として扱われます。
つまり投手のようにラウンド間で計画的に入れ替える制度は、少なくともDPPとしては用意されていません。
Q. 一度外れた選手は“戻れる”の?(原則と例外の整理)
まず試合中の交代として一度退いた選手は、その試合に戻れないのが原則です。
次に大会登録として負傷で代替登録された選手は、直近大会規程では残り試合に参加できない扱いです。
さらにDPPについても、直近大会規程では入れ替えで外れた投手は大会中に再追加できないと明記されています。
このためニュースで「入れ替え」や「差し替え」と出ても、原則として一度外れた側は戻れない前提で読むと混乱しにくいです。
まとめ:予備登録メンバー・本登録30人・入れ替えルールを3行で復習
試合に出られるのは「本登録30人(最終ロスター)」に入っている選手だけです。
「候補ロースター」は差し替えのための候補名簿であり載っているだけでは出場できません。
「DPP」は投手だけをラウンド間で入れ替えるための投手専用の予備枠です。
出典情報
- Rosters announced for the 2026 World Baseball Classic(MLB.com Press Release)
- World Baseball Classic 2026 Designated Pitcher Pools(MLB.com)
- All you need to know about World Baseball Classic 2026(MLB.com)
- 2023 World Baseball Classic rules and regulations(MLB.com)
- World Baseball Classic FAQ: How to watch, schedule & more(MLB.com)
- WBC rule change allows teams to add pitchers(MLB.com)
- Substitutions | Glossary(MLB.com)
- Why Jose Altuve, Carlos Correa, More Can’t Play In 2026 World Baseball Classic(FOX Sports)
- World Baseball Classic 2026: What’s the deal with all the WBC insurance issues?(Yahoo Sports)
- Report: Carlos Correa, Jose Altuve out of WBC after insurance denial(Reuters)

